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 平成27年10月 1 日から行われる被用者年金制度 の一元化(共済年金の現行の 2 階部分(退職共済 年金)の老齢厚生年金への統一化)と併せて、共 済年金の現行の 3 階部分(職域部分)が廃止され、

新たな公務員制度の一環としての年金の給付に係 る制度(年金払い退職給付制度)が創設されるこ とになりました。

 この共済年金の新たな 3 階部分(年金払い退職 給付)は、公的年金分を除いた官民均衡のための 調整を図るためのものであるものの、「公的年金 として支給される共済年金の一部」として位置付 けられている職域部分とは異なり、「企業年金に 相当する性格のもの」として位置付けられた「公 的年金の上乗せ」であることから、他の企業年金 の積立金と同様に、年金払い退職給付に係る積立 金を特別法人税の対象となる退職年金等積立金と することとされました。

 なお、関係法律は次のとおりです。

・ 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生 年 金 保 険 法 等 の 一 部 を 改 正 す る 法 律( 平 24. 8 .22法律第63号)

・ 国家公務員の退職給付の給付水準の見直し等 のための国家公務員退職手当法等の一部を改正 する法律(平24.11.26法律第96号)

・ 地方公務員等共済組合法及び被用者年金制度 の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一 部を改正する法律の一部を改正する法律(平 24.11.26法律第97号)

・ 私立学校教職員共済法等の一部を改正する法 律(平成24.11.26法律第98号)

(注) これらの関係法律における年金払い退職給付 制度に関する規定に係る政省令は、今後、これ らの法律の施行日(平成27年10月 1 日)の前日 までに定められる予定です。

⑴ 退職年金業務等の追加

 退職年金業務等に次の業務が追加されました

(法法84①)。

① 国家公務員共済組合法第21条第 2 項第 2 号 に掲げる業務

 具体的には、国家公務員共済組合法第21条 第 2 項第 2 号ハに規定する退職等年金給付に 充てるべき積立金(以下「退職等年金給付積 立金」といいます。)の積立て等の業務とな ります。

② 地方公務員等共済組合法第 3 条の 2 第 1 項 第 3 号に規定する退職等年金給付組合積立金 の積立ての業務並びに同法第38条の 2 第 2 項 第 4 号に規定する退職等年金給付調整積立金 の管理及び運用に関する事務に係る業務

③ 日本私立学校振興・共済事業団法第23条第 1 項第 8 号に掲げる業務

 具体的には、私立学校教職員共済法第20条 第 2 項に規定する退職等年金給付(以下「退 職等年金給付」といいます。)の業務となり ます。

⑵ 退職年金等積立金額の追加

 上記⑴の改正に伴い、退職年金等積立金額に 上記⑴①から③までの業務を行う法人の次の区 分ごとに計算した次の金額が追加されました

(法法84②九~十二)。

① 上記⑴①の業務を行う国家公務員共済組合 法第21条第 1 項に規定する連合会(国家公務 員共済組合連合会) 退職等年金給付積立金 の額として計算した金額

② 上記⑴②の退職等年金給付組合積立金の積 立ての業務を行う法人 その法人の次の区分 ごとに計算した次の金額

イ 地方公務員等共済組合法第 3 条第 1 項に 規定する組合のうち同項第 1 号から第 4 号 までに定めるもの(地方公務員共済組合の うち、地方職員共済組合、公立学校共済組 合、警察共済組合及び都職員共済組合) 

同法第24条の 2 に規定する退職等年金給付 組合積立金(以下「退職等年金給付組合積 立金」といいます。)の額として計算した 金額

ロ 地方公務員等共済組合法第27条第 1 項に 規定する市町村連合会(全ての指定都市職 員共済組合、市町村職員共済組合及び都市 職員共済組合をもって組織する全国市町村 職員共済組合連合会) 同法第38条第 1 項 において準用する退職等年金給付組合積立 金の額として計算した金額

③ 上記⑴②の退職等年金給付調整積立金の管 理及び運用に関する事務に係る業務を行う地 方公務員等共済組合法第38条の 2 第 1 項に規 定する地方公務員共済組合連合会 同法第38 条の 8 の 2 第 1 項に規定する退職等年金給付 調整積立金の額として計算した金額

④ 上記⑴③の業務を行う日本私立学校振興・

共済事業団法第 3 条に規定する事業団(日本 私立学校振興・共済事業団) 同法第33条第 1 項第 4 号に掲げる経理(退職等年金給付の 業務に係る経理)に係る勘定に属する積立金 の額として計算した金額

(注 1 ) 上記⑵①から④までの金額の具体的な計 算については、今後定められる年金払い退 職給付制度に係る政省令の規定の内容を踏 まえて、今後、上記⑴及び⑵の改正の施行 日(平成27年10月 1 日)の前日までに政令 で定められる予定です。

(注 2 ) 上記⑴及び⑵の改正は、平成26年度税制 改正事項ですが、今回の改正で措置されて います。

(参考 1 ) 国家公務員共済組合法(昭和33年法律 第128号)

(設立及び業務)

第21条 組合の事業のうち次項各号に掲げ る業務を共同して行うため、全ての組合 をもつて組織する国家公務員共済組合連 合会(以下「連合会」という。)を設ける。

2  連合会の業務は、次に掲げるものとする。

一 省 略

二 退職等年金給付の事業に関する業務

(第102条の 2 に規定する財政調整拠出 金の拠出(第102条の 3 第 1 項第 4 号に

掲げる場合に行われるものに限る。以 下この号において同じ。)及び地方公務 員等共済組合法第116条の 2 に規定する 財政調整拠出金の受入れ(同法第116条 の 3 第 1 項第 4 号に掲げる場合に行わ れるものに限る。以下この号において 同じ。)を含む。)のうち次に掲げるも の

イ 退職等年金給付の決定及び支払 ロ 退職等年金給付に要する費用(第

102条の 2 に規定する財政調整拠出金 の拠出に要する費用その他政令で定 める費用を含む。)の計算

ハ 退職等年金給付(第102条の 2 に規 定する財政調整拠出金の拠出を含 む。)に充てるべき積立金(以下「退 職等年金給付積立金」という。)の積 立て

ニ 退職等年金給付積立金及び退職等 年金給付の支払上の余裕金の管理及 び運用

ホ 第102条の 2 に規定する財政調整拠 出金の拠出及び地方公務員等共済組 合法第116条の 2 に規定する財政調整 拠出金の受入れ

ヘ その他財務省令で定める業務 三 省 略

3 ・ 4  省 略

(参考 2 ) 地方公務員等共済組合法(昭和37年法 律第152号)

(設立)

第 3 条 次の各号に掲げる職員の区分に従 い、当該各号に掲げる職員をもつて組織 する当該各号の地方公務員共済組合(次 項に規定する都市職員共済組合を含み、

以下「組合」という。)を設ける。

一 道府県の職員(次号及び第 3 号に掲 げる者を除く。) 地方職員共済組合 二 公立学校の職員並びに都道府県教育

委員会及びその所管に属する教育機関

(公立学校を除く。)の職員 公立学校 共済組合

三 都道府県警察の職員 警察共済組合 四 都の職員(特別区の職員を含み、第

2 号及び前号に掲げる者を除く。) 都 職員共済組合

五・六 省 略 2 ~ 4  省 略

(組合の業務)

第 3 条の 2  組合は、次に掲げる業務を行う。

一・二 省 略

三 厚生年金保険給付組合積立金(第24 条に規定する厚生年金保険給付組合積 立金をいう。)及び退職等年金給付組合 積立金(第24条の 2 に規定する退職等 年金給付組合積立金をいう。)の積立て 四~六 省 略

2  省 略

(退職等年金給付組合積立金の積立て)

第24条の 2  組合は、政令で定めるところ により、退職等年金給付に充てるべき積 立金(以下「退職等年金給付組合積立金」

という。)を積み立てなければならない。

(市町村連合会)

第27条 指定都市職員共済組合、市町村職 員共済組合又は都市職員共済組合の事業 のうち次項に規定する業務を共同して行 うとともに、指定都市職員共済組合、市 町村職員共済組合又は都市職員共済組合 の業務の適正かつ円滑な運営を図るため、

全ての指定都市職員共済組合、市町村職 員共済組合及び都市職員共済組合をもつ て組織する全国市町村職員共済組合連合 会(以下「市町村連合会」という。)を置 く。

2 ~ 7  省 略

(準用規定)

第38条  第 5 条 第 9 項、 第14条 第 4 項、 第 17条第 1 項及び第 2 項、第18条、第20条、

第21条第 1 項及び第 2 項、第22条第 1 項

から第 3 項まで、第24条、第24条の 2 、 第25条前段並びに第26条の規定は市町村 連合会について、第 9 条第 8 項から第10 項までの規定は総会について、第19条の 規定は市町村連合会の役員及び市町村連 合会に使用され、その事務に従事する者 について、第19条の 2 の規定は市町村連 合会の役員若しくは市町村連合会の事務 に従事する者又はこれらの者であつた者 について準用する。この場合において、

第 5 条第 9 項中「第 3 項の認可を受けた とき、又は同項に規定する政令で定める 事項に係る定款の変更をしたとき」とあ るのは「第28条第 2 項の認可を受けたと き」と、第 9 条第 9 項中「第12条第 1 項 後段」とあるのは「第34条第 1 項後段」

と読み替えるものとする。

2  省 略

(地方公務員共済組合連合会)

第38条の 2  組合及び市町村連合会の長期 給付に係る業務の適正かつ円滑な運営を 図るため、すべての組合及び市町村連合 会をもつて組織する地方公務員共済組合 連合会を置く。

2  地方公務員共済組合連合会は、次に掲 げる事業を行う。

一~三 省 略

四 厚生年金保険給付調整積立金及び退 職等年金給付調整積立金の管理及び運 用に関する事務を行うこと。

五~九 省 略 3 ~ 5  省 略

(退職等年金給付調整積立金)

第38条の 8 の 2  組合の退職等年金給付及 び第116条の 2 に規定する財政調整拠出金 の拠出(第116条の 3 第 1 項第 4 号に掲げ る場合に行われるものに限る。)の円滑な 実施を図るため、地方公務員共済組合連 合会に退職等年金給付調整積立金を設ける。

2 ~ 4  省 略

(参考 3 ) 日本私立学校振興・共済事業団法(平 成 9 年法律第48号)

(法人格)

第 3 条 日本私立学校振興・共済事業団(以 下「事業団」という。)は、法人とする。

(業務)

第23条 事業団は、第 1 条の目的を達成す るため、次の業務を行う。

一~七 省 略

八 共済法第20条第 2 項に規定する退職 等年金給付を行うこと。

九・十 省 略 2 ~ 4  省 略

(区分経理)

第33条 事業団の経理については、次の各 号ごとに区分し、それぞれ勘定を設けて 整理しなければならない。

一~三 省 略

四 第23条第 1 項第 8 号の業務に係る経 理(第 6 号に掲げるものを除く。)

五・六 省 略 2  省 略

(参考 4 ) 私立学校教職員共済法(昭和28年法律 第245号)

(給付)

第20条 省 略

2  この法律による退職等年金給付は、次 のとおりとする。

一 退職年金 二 職務障害年金 三 職務遺族年金 3  省 略